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エッセイ【Baby Step】Essay

おそまきながら

2021年4月14日

はぁい、サボテン枯らしたことある人、この指と~まれ~っ!!

なに、サボテン枯らすやつなんていないだろうって?そもそもサボテンって、枯れるのかって?枯れます!ってか、腐る・・・・・・・・

ハート型のかわいい小さな鉢植えサボテンが妙にしわしわになってきて、ある日、ぐにゅっ。倒れてご臨終・・・・

思えば、あの時、私の最後の恋も死んでしまったんだったっけ・・・・・

あの日から幾星霜。バンダにハイビスカス、ポトスにシクラメン、ポインセチア、胡蝶蘭、ドラセナ、あまたの鉢植えを死なせてきた私。

はるか昔、北海道の友達がわざわざ送ってくれた背の高いラベンダーの鉢植えが、わずか3日で枯れたのは、

さすがに私のせいじゃない!!環境の激変と旅の疲れのせいだぁぁと、なぐさめたけど。

それ以外は、もし、緑の命をつかさどる神さまがいたとしたら、わたし、100パー地獄行きまっしぐらだと予言できるほど。

でも、コロナ禍が、私を変えた。たぶん。 植物を上手に育てる人のことを欧米では”緑の指“をもってるっていうんだそう。

私はまだまだ全然だけど、でも、白の花が清らかなマダガスカルジャスミンは無事この冬を乗り越え

、買ったときから、少なくとも2倍の背丈にまで育ちましたです。

昔は簡単にダメにしてしまったアイビーも、今は窓辺で小さな枝先を伸ばしてるではありませんかっ!!

いやぁ、変わればかわるもんだわ。葉っぱに触って、水が足りないか、日があたりすぎてないか、

いわゆる植物と対話するってことができてきてそうですもん。

電車に乗ることもめっきりなくなり、出歩くのは、せいぜい最寄りのスーパーくらい。かわりばえのしないご近所を母と手をつなぎながら、

うろ覚えの♪カモメ~の水兵さん♪や♪赤い帽子白い帽子なかよしさんっ とかうろ覚えの童謡を、

季節おかまいなしに歌いながら行き来するうちに、かわりばえのしないはずの道で、このところ、ふと目が留まるようになった。

足も。あ、花が咲いてる。

よそ様の塀から山吹の黄色い花がこぼれ、児童館の植え込みには、スイートピーが背を延ばし、近づくと甘い香りが。

鉢植えからのびた若葉の色の、なんとみずみずしいこと。

こないだ、通ったときは、ただのゴワゴワした茶色のコードみたいなもんがフェンスにくくりつけられてると思ったら、

いつのまにか濃い緑の葉っぱをいっぱいつけてて、あっらぁ、もうつぼみまで??

バラです、バラ!まだ4月の初めだというのに。一輪、二輪・・・。

それどころか、横のかべには、モッコウバラの淡い黄色が滝のように咲きこぼれていて。代り映えしないなんていったのだぁれ??

あ、わたしか。すんまそん。

いや、誤りたくなるくらい、見事に、日々、変化してる。自然って、すごいなぁ、ほんと。

我が家のキンモクセイにいたっては、雨が降るごとに、30センチくらいは伸びたんじゃない??と疑うほど。

茶色っぽく硬い葉っぱに代わって伸びる若葉の、柔らかく淡い緑の美しさと言ったら。

あぁ、これだもん、男たちが若い女の子に弱いのもムリないよなぁ、なんてジェンダーに厳しい今のご時世に突っ込まれかねない感慨にも、ふと想いがとんだりして( ´艸`)。

あ、もちろん、かくいうわたしも、薄汚れたおっさんたちより、キラキラした若い男の子のほうが断然お好みであります。

そいういえば、一代でHISなる旅行代理店を業界のトップにまでおしあげた澤田会長ですが。

かつて10数年連続赤字のハウステンボスを再生を引き受けた時、はじめは園内にアウトレットを誘致するつもりだったんですってね。

けど、敷地内のホテルに数か月泊まりこみ、日々現場に通ううち、途中にあるバラ園の緑を楽しみにしている自分にきがついたのだとか.あ、葉っぱの色が濃くなってきたとか、つぼみがふくらんできたな、とか。

仕事人間の彼は、それまで花や緑に自分が癒されるなんて思ったこともなかったんだとか。

眼からうろこ。発想の大転換。どこにでもあるアウトレットを作るくらいなら、いっそ、薔薇園を!!それも世界に誇るバラ園を作ろう!!

そうして、できたバラ園は、今やハウステンボスの代名詞ともなり、このコロナ禍でもなんとか人気をあつめているのだとか。

年年歳歳花相似たり 年年歳歳人おなじからず自然は変わらないけど、人は変わる・・・と、はかなさを説いた慣用句だそうですが、はて。

今やコロナも変異株が主流だし、ハウステンボスをわずか一期で黒字に大転換させたさしもの澤田氏も本業の旅行業は大打撃でふるわない。それでも、全然くじけてなくて、新しい業態を模索してるって。

ひるがえって、わたしは、かわったのか?かわらないのか?草花の名前を少しずつ覚えはじめ、土づくりが肝心なのねなどと園芸家ビギナーをきどっているけれど。

今、わが家のまわりでは、はや藤の花が咲いています。ハナミズキもコデマリも、パンジーも矢車菊も卯の花も。

一斉に咲き誇って、季節が一か月は前倒しの感じ。桜前線も、ゴールデンウイークを待たずして、はや青森まで到達したんですってね。

津軽海峡を越え、北の大地に待ちに待った春がやってくるのも、もうあとちょっと。

喜びを爆発させるように、梅も桜もチューリップも、一斉に咲き誇る美しい日までっもうあと一歩。

あなたの春が、あかるいものでありますように。

小さな花壇のすみに、スズランがひとむら可憐な花をつけ、、道産子気分を味わわせてくれている東の町から

では、また チャオチャオ!