エッセイ【Baby Step】Essay
あな哀し、いとおかし
2021年2月9日
2月のあたまの土日、東京では名門私立中のお受験が重なる。
そら、賢い子らばっかなんでしょうが、いうても小学6年生が解く問題なんだから、なんとかなるでしょう。
と、新聞に載った女子御三家の筆頭・桜蔭の問題を一読、いや一見して、ひやぁ~~ん、ななななにこれ?!
第一問目ってふつうサービス問題ってか、足慣らしに比較的簡単な計算問題がくるんだよね?
いや、分数と少数点のいり交じった計算だから、とりあえずは通分してってとこまでは当たってんですよ。13と7だから、共通分母は91。
小数点0,7は91じゃ無理だから、、910分の637で・・・・・・
でもって、移項するとマイナスはプラスで、えっとえっと、分数の割り算は上下の数字をひっくりかえして掛けて・・・・・ってやってるうちにこんがらかって、新聞紙の余白は、わたしの頭の中さながら、数字でぐっちゃぐちゃ。
で、とっくに15分経過。うっそ~~っ。まだ一問もとけてないっつうの。
持ち時間はぜんぶで50分。
本チャンの難問はこれまらだっていうのに、はやばやと戦意喪失。諦めましたわ。はい。
そうして、私がいさぎよく敗北を認めているのに。
翌日、今度は男子の名門開成中学の問題が載っているではあ~りませんか。
なんだ?!これは、私をこばかにしてる?ためしてるの?
いいよ、やったろうやないの。
こちらは、持ち時間60分。
なんといきなり図形問題と、きた。いかんいかん。
私、図形苦手なんです。空間認識能力というやつに難があって?!(方向音痴だし(関係ない?)
知能テストの角砂糖数えるやつなんか、もうまるっきりわかんない。
と、おっ、ざっと見渡したところ、計算問題が途中に一個だけあるじゃないですか。
何々、9998分の1を少数であらわすとき、少数大48位の数、50,9
6位の数を求めなさいだぁ???
あ、これなんか法則性があるやつだ。ほら、順列だか級数だか、なんかそんなん。
試しにちょこっと割ってみたら、0,000100020003・・・・っって続くんだよ!!!
あ、これ絶対あってる!!ってか、方向性はね。
で、たぶん、48桁目だから、4で割って、12が来る日が来るはずなのだが・・・・・・・・・・あぁ、もうあきまへん。
そこから先を論理的に考える気力がもう残ってないので、ギブアップ。
後に残ったのは小さなため息。
はぁ、私って、もはや中学にも入れないのね。たはは。
国語ならまだ少しは何とかなるかも?と未練もわいたが、なぜか新聞には算数(数学じゃないんだよ!!こんな難しいのに!)しか載らなかったのだった。
残念っ!(いにしえのギター侍でお願いします)
あ、そういえば,桜蔭も開成も、カレンダー問題が出てた!
今日が月曜だとして100年後の今日の曜日は何でしょう?みたいなやつ。
きっと、みんな塾とかでこういうの例題みっちりやってるんだろうなぁ。
う~~む。
数独とナンプレで乗り切るってわけにはいかないかぁ (笑)
ちなみに、『東大王』のマドンナ鈴木ひかるちゃんは、この桜蔭出身。して、実は私のあこがれの女性なのだったぁぁぁぁぁぁ。
普通、憧れって年上の人があがるもんだけど、なんせ、もうこの年になっ
てくると年上にも限りがあって・・・・へへ。
キレイで賢くて勝ち気で、ピアノも弾けて絵画にも詳しくて、クールに見えて意外とすぐ頬が赤くなったり、感情が顔に出ちゃうあたりもすごく好き。
あぁぁ、私、こういう子にうまれたっかったんだわぁ!!!
って、いい年して何あほなこと思ってんまんねん、と苦笑いもちょっこし。
あぁ、あのころもっと勉強してればとか、ピアノちゃんとやってればと後悔するようなレベルじゃないからなぁ。
う~~む。
残念っ!ってか、残念ですらないんですけどね、ほんとは。
もし宝くじで100億円当たったら・・・・とか、3つのお願いなんでもかなうとしたどうする??くらいの話じゃないっすか?
おもえば、10年くらい前までは都立高校の入試問題にチャレンジしてた気がする。
さらにその前には大学の共通一次試験とか。
どれも見事な返り討ちにあって、問題を眺めることもなくスルーするようになって幾星霜。
一方、友人の子どもの小学生お受験で、イラストを見てどれがなかまはずれでしょうか?なんてのに、答えるってやつも、意外やむずかしくて、利発そうな幼稚園児を眺めて、はぁ~~~っと感心しきりだったこともあったんでした、そういえば。
私の男友達は園児のころ、あまりに落ち着きがなく、専門家のところへ連れていかれたそうだ。
そこで、”このコップのなかに水をいれてごらんなさい“といわれ、しげしげとながめたあげく、ガラスコップをガチャン、割ってみたんだそう。しえ~~~っ。
即、問題ありと判定されてしまったのだが、彼曰く、
だって、目の前の偉そうな大人たちが、そんな簡単なことをわざわざ聞くはずがない、なにかウラ、いや仕掛けがあるはずだと、確かめようとしたのだそう。
はぁ~。
もちろん、彼は即、問題大ありと診断され・・・・・普通の小学校には入れなかったものの、のちに、数学オリンピックの日本団長も務めるような大学教授になりましたとさ。
つまり、一種の天才だったんですね。
はぁ~、子供でも深く考える子っているんですね~・
そういえば、女友達の中には、幼稚園が嫌いで嫌いで、なんでもかんでも列作って団体行動する園児をケッと見おろして“屋上で煙草を吸ってた”って子がいます。
タバコはもちろんウソだけど、気分としてはまさにそうだったって。
「小さいころからまわりになじめなくて、はぐれた気分でいる子もいるんだよ、ノンちゃんにはわからないだろうけど」
おしゃれと評判のキュートな少女漫画家の横顔に、ふと口をひきむすんだ幼い園児の顔が重なった瞬間でしたっけ。
最近、私のスマホには、森山良子の“あれこれそれどれ?”とおのれのもの忘れを活写した“面白うてやがてちと悲しき”歌の動画と、保育園に通い始めた友人の孫の動画が、並んでます。
こちらの園児は大学教授や少女漫画家のようなフクザツなものはないようで。
友人によれば、まだ2歳になったばかりだけど、もう全然赤ちゃんじゃなくて、幼児も飛びこえ、すっかりおねえさんだそう。
子どもははやいね、という友人のメールに、なぜかこちらの心もほっこり。
顔をくしゃくしゃにしてお歌を歌ったり、女の子ってなんておしゃまさんでかわいいのでしょう。
あ、男の子もね(じぇんだーふりーじぇんだーふりー)。
世界はまだ未曽有のパンデミックのなかにあるけれど、ワクチンやらなにやら希望の光も見え始めてはきてます。
大雪に見舞われたアメリカ、ワシントンの動物園じゃ、パンダが雪の坂を腹ばいになってくりかえし滑りおりたり、かわいいのなんの。
子どもたちや動物たちの何げないしぐさや笑顔に、どれほどこわばった心がほどけていくことか。
本当に“春はもうすぐそこ”にきてるかも。